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フクオカグロース2020 福岡市2000年代の進運

FUKUOKA growth 2020
福岡市 2000年代の

The Evolution of Fukuoka City in the 2000’s
*進運…進歩・発達する機運、向上する傾向の意味

「Fukuoka Growth」は、福岡市の成長性を示すさまざまなデータを紹介し、国内、世界における福岡市の存在感を高め、ビジネスや交流を促進することを目的として、情報戦略室が発行する無料のデータブックです。日英併記で、世界の人々に福岡市を紹介するツールとなります。「Fukuoka Growth」で紹介したデータは、国内外からの問い合わせや福岡市を紹介する書籍など各所で活用されています。福岡市は、国内有数の成長都市として内外から注目されるようになり、ここ数年は「日本で一番元気な地方都市」「地方最強の都市」などと福岡市を紹介する書籍の出版や雑誌の特集なども相次いでいます。

「Fukuoka Growth」は、これまで2年おきに、2014年2016年2018年の3回発行しました。
そして、2020年春、最新のデータをもとに、「FUKUOKA growth 2020」を発行します。

2000年代が幕を開けて間もなく20年。「FUKUOKA growth 2020」は、特に福岡市が成長を加速した2000年以降の軌跡を、データ面から考察するシリーズを定期的にウェブ上で発信しながら、これらを含むデータブックとして、2020年春の発行を予定しています。

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シリーズ01:
東京一極集中に一石を投じる福岡市の人口集中
政令指定都市人口7位から5位へ急上昇
Rapid Rise from 7th to 5th in Population Among Designated Cities
✔2000年代、人口集中が進んだ福岡市
✔国内成長都市の双璧は「福岡市」と「川崎市」
✔首都圏の勢いと、地方都市で頭一つ抜き出る福岡市
[Aug 7, 2019] 
福岡市と川崎市 2000年代をリードする成長都市の双璧
全国的に人口減少が続く中で、福岡市は、2019年6月現在、158.9万人で、現在も増加が続いています。*
2000年時点で134.1万人、この20年近くで約25万人も増加したことになります。2010年からの人口増加率では、全大都市(政令指定都市+東京23区の全21都市)で最も高い人口増加率を示すなど、国内随一の成長都市と言われる大きな要素となっています。福岡市と近い人口150万人規模の大都市は、ほかに川崎市、京都市、神戸市があります。
福岡市は、2000年当時、人口は政令指定都市7位で、同6位の京都市とは12万人以上、同5位の神戸市とは15万人以上の差がありました。その後、他の都市を上回る勢いで人口の増加が続き、まず京都市を抜き、その後神戸市を抜いて、政令指定都市5位の都市なりました。
2000年代に入り、国内の成長都市の双璧と言えるのが、福岡市ともう1つ、川崎市です。
直近の2018年の人口動態をみると、自然増減(出生数ー死亡数)、社会増減(転入者数―転出者数)ともにプラスなのは、福岡市と川崎市のみです。
多くの政令指定都市が、社会増(転入者数が転出者数より多い)である一方で、自然増減はマイナス(死亡数が出生数より多い)の都市が多く、図の中でも、右上の社会増、自然増いずれもプラスのエリアにあるのはこの2市のみです。

*各都市の自然増減・社会増減数はこちら

このことは、両市が、多くの子育て世代に選ばれ、転入、居住する人が増えていることを意味しており、少子高齢化が進む日本にあって、特筆すべきことといえます。
福岡市、川崎市の国勢調査(2015年)における、「5年前の居住地」についてみると、両市とも市外であった人の比率が15%前後の高い水準で、人口の流動性の高さ、市外から転入する人の多さが、両市の成長を支えていることがわかります。

人口150万人規模の4都市を巡る人の動き
福岡市と川崎市に加え、京都市、神戸市を含む人口150万人規模の4都市の、他都道府県との人の移動状況、どのようなエリアから人が集まっているかをみてみます。
他都道府県の転入者数から転出者数を差し引いた転出入人数の差で、都道府県間の人の流出、流入状況をみると、福岡市は、特に九州各県からの転入超過が顕著であり、山口県など中四国を含むエリアから多くの人が流入しているのがわかります。
これに対し、川崎市は、東京都からの転入超過が大きくなっているほか、関西エリアから、東日本地域にいたる広い範囲で転入超過となっており、首都圏に転居する人に住む都市として選ばれ、発展していることがわかります。京都市神戸市は、近年人口そのものは増加していませんが、近隣の府県など西日本地域を中心に転入超過が見られるのに対し、東京都など首都圏への人口流出傾向が強いほか、京都市は隣接滋賀県や大阪府にも流出していることから、人口が伸び悩む結果となっている状況です。※本文中の青色太文字の各都市名をクリックすると、各都市の拡大図が見られます

福岡市と川崎市の性格の違い 地域の中心都市とベッドタウン都市としての特性
高い人口集積を見せる福岡市と川崎市ですが、同規模4都市市民の従業地との関係をみると、その都市を従業先として流入してくる昼間人口をその都市に居住する常住人口で割った昼夜間人口比率(昼間人口/常住人口)は、福岡市が110.8%で、大阪市(131.7),東京都区部(129.8),名古屋市(112.8)に次いで高い拠点性を示しています。福岡市の昼間人口は、170万人あまりで、居住人口を16万人以上上回ります
これに対し、川崎市は、昼夜間人口比率が88.3%と、全政令指定都市の中でも、低い水準です。多くの人が市外へ通勤し、昼間人口は約130万人と、居住人口を17万人以上下回り、両都市の昼間人口の差は40万人以上に開きます。川崎市は、隣接する東京都区部に通勤する多くの人が、通勤のしやすさ、住みやすさなどを理由に居住するベッドタウンとしての性格が強いといえます。

昼間人口:常住する人口から、その地域から通勤者又は通学者 として流出する人口を差し引き、その地域へ通勤者又は通学者として流入する人口を加えた人口
A地域の昼間人口=(A地域に常住する人口-A地域から通勤者・通学者として流出する人口)+A地域へ通勤者・通学者として流入する人口

三大都市圏以外の地方大都市の状況 ~最大の人口規模を誇る九州とともに
福岡市は、人口規模が近い国内4都市の中では、高い人口増加率(=人口の集積)、高い昼夜間人口比率(=地域の拠点性)が両立する唯一の都市です。
地方都市にあって、福岡市がなぜ、際立って成長を続けているか、国内三大都市圏である首都圏、中京圏、近畿圏を除いた地方の主要な中心都市である札幌市、仙台市、広島市、そして福岡市の、周辺地域、後背地方の人口の集積度を比較してみます。
地域における都市の拠点性を示す一つの目安として、10%通勤・通学圏の人口をみると、福岡市と札幌市が多くなっていますが、対象となる市町村エリア(面積)は、福岡市は札幌市の1/3ほどと、それだけ人口密度が高く、都市の集積度が高い状況です。
後背地方の比較では、九州地方は、人口規模、密度ともに他地方との差は大きくなっており、福岡市は、約1,300万人が住む九州との結び付きの強さから、多くの人が転入し、成長の大きな後押しとなっていることがわかります。
福岡市は九州から首都圏への人口流出を防ぐ役割を担っているとも考えられ、これからも九州とともに、相互に発展する関係を構築し、自律した経済圏を形成していくことが重要といえます。

(参考)札幌市、広島市の他都道府県転出入状況(「5年前居住地」をもとにした都道府県間の人の移動)はこちら
*仙台市は調査対象時期の間に東日本大震災が起きたことで、特異な人の移動があったためここでは割愛した

「東京2020」以降のニッポン 首都圏か地方(福岡)か
2020年が近付くにつれ、川崎市をはじめ、東京都などの人口増加が著しく、首都圏がさらに膨張を続けている状況です。国は、東京一極集中を是正すべく、地方創生を支援し、地方移住を後押しし始めていますが、「東京2020」以降、人やモノ、情報などの動向に変化が生じる可能性もあります。
全国に、政令指定都市は20都市ありますが、このうち10都市は三大都市圏に含まれる都市であり、国内の大都市圏域としては、福岡市を含む圏域は、三大都市圏域に次ぐ規模の集積があるといえます。
首都圏とともに、地方都市随一の成長都市である福岡市は、首都圏とは異なる選択肢として選ばれ続けており、東京一極集中に一石を投じる存在として、今後も存在感を高めていくことが期待されます。

情報戦略室 畠山尚久
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