「第3極」の都市2025
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2024.09.05

「第3極」の都市2025

「グローバル都市」の多くは、ロンドンや東京のような主要国家の首都、ニューヨークや上海、ムンバイのような世界有数の巨大都市です。これらの都市には、世界から多くの投資が集まり、人口集中および都市機能の集積が進むため、グローバルな競争力は高まります。

一方、人口が過度に集中することなく、コンパクトな都市構造を維持しながら、「生活の質」において高い評価を受ける「グローバル都市」が世界に複数存在します。これらの都市に福岡を加えた以下の9都市を『「第3極」の都市』としています。

首都やメガシティでもない、高い生活の質が評価される『「第3極」の都市』として、福岡、シアトル(アメリカ)、バンクーバー(カナダ)、メルボルン(オーストラリア)、ミュンヘン(ドイツ)、バルセロナ(スペイン)、ストックホルム(スウェーデン)、ヘルシンキ(フィンランド)、釜山(韓国)の9都市の比較をもとに、福岡のグローバルなポジションを明らかにします。

『「第3極」の都市』の9都市を比較したデータブックを、2015年以降4回発行してきました。2025年春にはシリーズ第5弾を発行する予定です。

シリーズ01:『「第3極」の都市』のプロフィール

『「第3極」の都市』のプロフィールを改めて紹介します。

『「第3極」の都市』

面積

*四捨五入の関係で合計値が一致しない場合があります/ Totals may not match due to rounding

市域と面積規模は、それぞれ異なり、シアトルやメルボルンの都市圏面積は広大ですが、市域面積は小さくなっています。これに対し、福岡、バルセロナや釜山は、都市圏まで含めても1,000k㎡前後のコンパクトな都市となっています。

メルボルンとシアトルは面積両都市圏とも面積が他の都市圏よりも広く、その中でコンパクトな中心市街地が形成されています。

人口

『「第3極」の都市』は、東京やニューヨークのようなメガシティではありません。人口規模としては、都市圏人口が400万人前後の都市です。一定の規模を有しながら、そこに住む人が暮らしやすいバランスのとれた都市であることが共通しています。

9都市圏の人口は、メルボルンが約515万人、シアトルが約448万人で比較的多くなっていますが、市域人口は少なくなっています。釜山は広域市のため、全体で約329万人です。

福岡は約265万人で、市域人口が約165万人、比較的市域人口の比率が高くなっています。

人口密度(k㎡あたり人口)

人口密度(1km²あたり人口)は、市域では各都市概ね3,000~6,000ですが、バルセロナは16,000人あまりと突出しており、コンパクトなエリアに非常に多くの人が住んでいます。

都市圏では、バルセロナが5,200人あまりで多く、次いで広域市である釜山市が約4,300人、福岡市が約2,300人の順となっています。広域市である釜山市を除くその他の都市は、都市圏の人口密度は1,000人未満のところが多く、より市域へ集中する傾向が強くなっています。

直近の人口増減率(1年あたり)

都市圏人口の、2年前(『「第3極」の都市2023』時)からの増減率は、バンクーバーやミュンヘンは年率3%前後で高いのに対し、釜山は-2.1%で唯一減少しています。

福岡都市圏は、年率0.5%でストックホルムやバルセロナと同水準となっています。


今回は、主に人口の変化を確認しました。

『「第3極」の都市』は、2年おきに発行していますが、このほかにもさまざまなデータで9都市を比較していきます。今後も更新データを紹介していまいります。

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