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コラム
2025.09.26
FUKUOKA GROWTH 2026

「FUKUOKA GROWTH(フクオカ・グロース)」は、福岡市の優位性、成長性を示すさまざまなデータを紹介し、国内外の方との交流やビジネスを促進するきっかけととなることを目的に発行するデータブックです。
2014年以降、これまで2年おきに、計6回発行してきました。そして、2026年春には、シリーズの第7弾となる『FUKUOKA GROWTH 2026』を発行予定です。
ここでは、データブックの発行を前に、いくつかのデータを紹介していきます。
シリーズ1:Earning Power ~福岡市の収益~
市税収入過去最高更新(見込み)
- 福岡市市税収入額推移
福岡市の2024年度の市税収入は、約3,837億円で、前年度から138億円余り増加(+3.7%)、3年連続で過去最高を更新しました。2014年度比では+1,016億円増(+36.0%)と、この10年間で大きく増加しています。
図1 福岡市市税収入額

(十億円/billion Yen (年度/Fy))、Source; 福岡市/Fukuoka City
*2024年度は見込み額
市税収入が増加を続けている要因について、市税の内訳をみてみます。
人と経済活動が生み出す価値
- 個人市民税+法人市民税
市税の内訳は、人口増が続いていることや市内企業の収益増を背景に、個人市民税+法人市民税の合計は1,811億円と前の年度より33億円余り増加(+1.9%)しました。特に法人市民税は、約428億で前年度比74億円余りの増加(+21.1%)と大きな伸びとなっています。
個人市民税は、前年度比微減ですが、これは全国で実施された定額減税措置の影響で、これを除くと実質的には増加となっています。
図2 福岡市の個人市民税+法人市民税

(十億円/billion Yen ,(年度/Fy))、Source; 福岡市/Fukuoka City
「まち」が持つ価値の上昇
- 固定資産税+都市計画税
福岡市では、地価の上昇やオフィスビルやマンションなどの不動産市況が活況で、固定資産税+都市計画税の合計が前の年度から96億円余り増加(+5.9%)となっています。
ニッセイ基礎研究所「不動産市況アンケート」(2025年*3―投資エリア選好)によると、「今後、価格上昇や市場拡大が期待できる投資エリア」として、「東京都心5区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区)」(73%)に次いで、「福岡市」(13%)が2番目にあげられています。福岡市は、不動産投資の対象先としても、注目されていることがわかります。
図3 福岡市の固定資産税+都市計画税

(十億円/billion Yen(年度/Fy))、Source; 福岡市/Fukuoka City
大都市トップの税収伸び率
- 21大都市の地方税歳入額
福岡市の市税収入額は、政令指定都市の中では4番目(2023年度)で、地方都市では最大です。
図4 地方税歳入額【大都市比較】
(十億円/billion Yen)
Source;地方財政統計年報(総務省)/ Annual Report of Local Financial Statistics (Ministry of Internal Affairs and Communications)
- 21大都市の地方税歳入額増加率(2014-2023年度)
2014年比の増加率は最も高く、21大都市の中で最も収入が伸びた都市となっています。
図5 2014-2023年度の地方税歳入額増加率
(%, 年度/Fy)、Source;地方財政統計年報(総務省)/ Annual Report of Local Financial Statistics (Ministry of Internal Affairs and Communications)
国際的な資金流動も拡大
- 福岡市の貿易額推移
福岡市の税収に加え、輸出入の拡大による貿易額も、過去最高を更新し、海外との資金流動も活発になっています。
図6 福岡市の貿易額/Import and Export Volumes
(十億円/billion Yen)、Source;「貿易統計」(財務省)/ “Trade Statistics” (Ministry of Finance)
福岡市は、多くの価値を生み出し、資金流動も活発になっています。
福岡市の収益を生み出す力は高まっており、グローバルな存在感はますます高まっていくと考えられます。
