『市民総支え合い社会』に向けての社会情報基盤整備に関する研究
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背景

総合研究

2017.05.26

『市民総支え合い社会』に向けての社会情報基盤整備に関する研究

研究趣旨

福岡市においても2015年の国勢調査では65歳以上人口が総人口の20.7%となり、「超高齢社会」に入ったとみられる。「福岡市将来推計人口(平成24年3月推計)」によると、高齢者人口比率は、2025年には24.9%、総人口がピークになると推計されている2035年には28.3%に達するものと見られている。
このような状況を踏まえ、「福岡市保健福祉総合計画」(平成28年6月)では、「65歳以上になってもできる範囲で『支えられる側』から『支える側』へ」という「政策転換」を行うことを宣言し、基本目標1として「就業を通じた生きがいづくりの支援」を掲げている。
そこで、65歳以上の定年退職者など元気な高齢者、すなわちアクティブシニアを主な対象に高齢者就労支援を図り、“Make Work Pay”すなわち仕事と所得そして健康をつくり出していくための政策課題を明らかにすることを目的として研究を行ったものである。

政策提案の骨子

本研究では、アクティブシニア向けの労働を「オンデマンド型」労働と捉え、福岡市民家庭3,000および市内企業3,000社を対象にアンケート調査を実施し、その福岡市内における潜在的需要の推計を踏まえ、かつ、先行する自治体や民間企業における事例を調査し、その示唆を踏まえた上で、取組まれるべき政策を提案した。
すなわち、ウェブ上のプラットフォームあるいはエキスパート・システムレベルのマーケットデザイン・システムによるジョブ・マッチングを中心業務とする「市民総支え合いセンター」(仮称)の立上げ・運営、そして「電子マネー・システム」を利用した料金収受システムの構築・運営などの政策提案を行った。
そのための前提として、就労意向を持つ無業高齢者の「雇用」を前提とする就労希望・意識と実際のフリーランスとしての労働需要との断絶を乗り越える必要があること、また、とりわけ生活支援型サービスは、性質上、ビジネスの俎上には乗りにくいため、立上げの労を行政が執る必要があること、需要者とアクティブシニア(フリーランス)との「取引」として行われることから、エスクロー機能を持つこと(公的性格)が望ましいこと等必要条件を整理するとともに、行政にとっては、健康保険等社会福祉関連支出の削減効果やコミュニティでの「市民の支え合い」・「見守り」関係の強化などが期待されることを指摘している。

研究期間

平成 27年 3月 ~ 平成 28年 3月

調査研究体制

岡田  允 (公財)福岡アジア都市研究所 特別研究員 はじめに、第1章第3節、 第2章第1節・第3節、第4章第1節、第5章
畠山 尚久 (公財)福岡アジア都市研究所 研究主査 第2章第2節、第4章第2節
柳  基憲 (公財)福岡アジア都市研究所 研究主査 第3章
山本 美香 (公財)福岡アジア都市研究所 主任研究員 第1章第2節
白水美津代 (公財)福岡アジア都市研究所 研究スタッフ 第1章第1節、集計
中島 賢一 (公財)福岡アジア都市研究所 調整係長 第4章第2節

調査研究体制

「市民総支え合い社会」に向けての社会情報基盤整備に関する研究 …本編(全117ページ、pdf/5.03MB)

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