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広域自治都市のあり方に関する研究

趣旨目的

福岡市は人口140万人を抱える政令指定都市であり、また九州の中心都市、またアジアのゲートウェイ都市としての役割も有している。今後福岡市が、こうした役割を十分果たしつつまちの活力を効果的に高めていくためには、福岡市の個性や特徴をしっかりと捉え、地域の目線でこれらを十分に生かした独自の都市戦略を進めていくことが必要であり、それにふさわしい権限・財源をもとにより大きな裁量を持って行政が推進されていくことが重要である。現在進行中である地方分権改革や道州制の議論においても、特例的に都道府県の権限等の一部のみを大都市に移譲する現在の政令指定都市制度ではなく、各大都市の規模・能力に応じ住民に身近なものを中心に大都市が行政事務をより包括的に担っていく制度が志向されている。その際、事実上同一の生活圏である周辺市町にも視野を広げ大都市制度を福岡都市圏レベルで検討していくことも必要であろう。
こうした背景のもと、本研究では、国内や海外の事例を参考にしながら、福岡市および福岡都市圏に望ましい大都市制度について整理・検討することを試みた。

研究手法及び内容

研究は、主に文献・資料調査、ヒアリング、講演への参加等により行った。報告書では、地方分権改革の流れやわが国や海外の大都市制度等を踏まえ、将来の福岡市の大都市制度像を提示した。具体的な内容は以下のとおり。

1. 日本の地方自治について
導入部分として、わが国の地方自治体、地方制度、地方分権改革など一般的事項を整理した。そのなかで特に政令指定都市制度については、制度の導入経緯、現状、課題、今後の方向性について、地方分権時代の基礎自治体のあり方を念頭に整理・考察した。

2. 大都市のケーススタディ
海外の大都市に高い独立性を与える形態の大都市制度、および地方制度調査会、指定都市市長会、大阪市や名古屋など国内での大都市制度像の議論について事例紹介した。

3. 釜山広域市に学ぶ大都市制度
「2」でとりあげた海外事例のうち韓国の広域市について、その詳細を紹介した。具体的には、福岡の姉妹都市でもあり韓国のゲートウェイ都市でもある釜山広域市について、その歴史、沿革、現状等の詳細を、福岡市との比較も交えながら整理・考察した。欧州と比べ韓国は、歴史や文化が日本と似通っており、将来のわが国の大都市制度を考えるうえで大きな示唆を得られると考えられる。

4. 地方分権下の福岡市のあり方
最後にまとめとして、将来的に福岡市への適用が考えられる大都市制度のイメージを提示した。地方分権改革の帰趨や道州制の制度像がいまだ明らかでないなか、具体的な大都市制度像の特定・提示には至っていないが、道州からの独立の度合いや都市圏としての周辺市町との結びつきに応じて将来の大都市制度のパターンを示した。

研究期間

平成 19 年 4 月~平成 20 年 3月

担当

野口 誠 主任研究員 ※研究責任者

陶山 靖 事務局長

今川 浩 研究主査

研究報告書

全ページ(pdf/2.45MB)

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