RSS Feed

Fukuoka Growth 10 おもてなしのグローバルMICE戦略

グローバルMICE戦略都市・福岡市MICEの中でも世界トップクラスの注目度と参加国を誇るオリンピック。2020年の開催都市が東京に決まり、これまで以上に、世界の目が日本に向けられます。
「O・MO・TE・NA・SHI(おもてなし)」という言葉が注目されましたが、MICEは地域の国際的な交流を促進するだけでなく、産業の振興に大きく寄与することから、世界の都市がMICEの誘致に力を入れています。来訪者の消費による経済的な波及効果やビジネスチャンスの拡大など、大きな開催効果が地域にもたらされるだめです。
多様なMICEが開催され、より多くの海外からの来訪者を増やすことが、その効果を大きくします。
幅広い市民らの参加を募る、集客力のあるイベントも効果的ですが、分野を特化した一般には馴染みの薄いものでも、世界には常にイノベーションやビジネスチャンスを求める専門家や事業者が大勢いて、有益性の高いコンベンションには積極的に参加します。
一過性のイベントに終わらず、地域経済、産業、教育分野などに、可視不可視を問わずさまざまな効果をもたらす国際的なMICEの誘致を強化しなければなりません。福岡市は、日本の 「グローバルMICE戦略都市」に選ばれました。国内で5都市のみで、地方都市では唯一の選定です。
日本政府観光局基準の国際会議件数において、福岡市は年間221件(2011年)と、東京に次ぐ国内第2位の件数を誇ります。一方で、福岡市の国際会議は、比較的中小規模のものが多く、国際的な基準でみると存在感は高くなく、規模や外国人参加者数などに課題は残ります。
アジア各国・都市がMICE戦略を重要政策と位置付け、強化する中で、世界の中の日本、日本の中の福岡市として、グローバルなMICE戦略を実行していかねばなりません。
ネットワーキングやビジネスマッチングなど、海外の参加者にとって有益なMICEを開催するために、国際的な誘致強化とともに、国内における人材やビジネスのネットワーキング環境を整えることが、海外に対する「おもてなし」にもなります。
都市の魅力を訴求するだけでなく、国際機関・国際団体との関係強化や産業界、大学等との密接な連携のもとに、国際会議開催の豊富な経験と実績をいかし、他の都市にない強みをいかした施策を強化していくことが重要です。(2013年11月5日 情報戦略室 畠山 尚久)
図表1.世界の国際会議件数推移【地域別】 図表2.国際会議開催件数上位都市(2011年)
figure101 figure102
※グラフはクリックで拡大できます。
Print This Post Print This Post