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Fukuoka Growth 07 スタートアップ都市が目指すもの

日本は、諸外国と比較して起業家は少ないのが現状です
アメリカに代表される旺盛な起業家精神によるベンチャー企業の勃興がある一方で
生活のために事業を起こさざるをえない国々もあります
日本は、どちらかというと安定志向が強く、リスクを取って起業するよりは
企業等に就職して安定した就業を志向する傾向が強いともいわれますが
これまでは、それらを受け入れる就職先に比較的恵まれていたためと考えられます
しかし、社齢の長い大企業ほど雇用者は減少しつつあり、新規雇用を行うのは比較的若い企業に多い
現実を鑑みると、新たな企業の創業=起業は、雇用の確保の面でも重要な役割を担っているといえます日本も、企業や産業の新陳代謝を促進し、新たな雇用の場を創出することに力を入れるときです
起業家がグローバルにビジネス活動の場を探す中で
次代の付加価値を生み出すコアを、国内にもつくらなければなりません
福岡市は、日本でその最も適した環境づくりで、存在感を高めようとしています
それは、日本経済にも、良い影響をもたらすことでしょう 

「スタートアップ」とは、「新しい行動や事業を起こすこと」です
先ごろ閣議決定された国の成長戦略「日本再興戦略」においても、「スタートアップ」は重要な政策と位置付けられていますが、福岡市は、昨年策定した「第9次福岡市基本計画」の中で、既に「新たな挑戦を応援するスタートアップ都市づくり」を重要な政策課題として盛り込んでいます
さらに、福岡市における創業支援の環境を効果的に整備するために、国の国家戦略特区アイデア提案募集に対し、「グローバル・スタートアップ国家戦略特区」の申請(後述)を行っています。この特区が認められれば、内外の起業家や投資家の目が、一気に福岡市に集中することが期待されます

福岡市は、今後20年あまりは人口増加が見込まれる国内でも希な都市で、良好な生活環境とともに、内外のスタートアップを志す人が活動を行う場としての魅力を有しており、既に開業率は国内一の高さです
内外のアントレプレナー*が、福岡の魅力に引き寄せられて、新たなビジネスを生み出す生態系がさらに大きくなることで、産業の新陳代謝が促進され、都市の自律的で持続的な成長に大きく寄与することになります
これがスタートアップ都市の目指すべき方向性です

(2013年.9月20日 情報戦略室 畠山 尚久)

図表1.開業率都市比較 図表2.福岡市の有業者に占める起業者割合(2012年)
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※グラフはクリックで拡大できます。
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