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ハンコ文化に見る従来の方法からの脱却(中村)

いつ:
2020年5月25日 @ 09:00
2020-05-25T09:00:00+09:00
2020-05-25T09:15:00+09:00
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いま、テレワーク勤務を行う人が増えている一方で、ハンコや書面提出等の従来の業務の進め方ゆえに出勤せざるを得ないという意見も聞かれます。例えば、ある調査では、“緊急事態宣言中にハンコの押印が必要で今月出社した、もしくはする予定”と回答した人が約40%という結果も示されています*1。決して少なくない割合であり、「ハンコを押すために出社した。」という交通広告が共感を集めたというのも頷ける話です*2

一方、契約書、請求書、各種申請用紙、荷物の受け取り用の伝票等、私たちは日常生活の中で様々なものにハンコをついています。また、「ハンコが押された紙の契約書が「本物」だと認められる根底にはハンコが金庫で厳重に管理され、ハンコを使う社内手続きの流れもしっかりと確立されているはずだという「信頼」がある。」*3というように、手続きとしての安心感があるのも確かです。こうして見てみると、ハンコが私たちの生活や意識にいかに浸透しているのかに改めて気づかされます。

ハンコ文化の一件に止まらず、いま私たちは、外出、買い物、仕事等のあらゆる場面において、従来のやり方を見直さざるを得ないことが多々あるでしょう。もちろん誰しも、新たな物事を受け入れる際に不安を抱くのは当然です。ですが、これまで当たり前にやってきた方法を再考し、望ましい方法とは何なのかを勇気を持って判断していくことが、いまの事態へ立ち向かっていくために求められているのだと強く感じます。

研究主査 中村由美
http://urc.or.jp/event/column-20200525


*1 電子契約未導入企業に務めるテレワーク中の社員への質問、n=154。 「イースタンプ、「電子契約・電子請求書に関する調査」を実施」、財経新聞、2020年4月27日(https://www.zaikei.co.jp/releases/994086/、2020年5月1日閲覧)
*2 「「ハンコを押すために出社した」在宅勤務ができない人の心を“代弁”した広告に共感」、FNN PRIME online、2020年4月21日( https://www.fnn.jp/articles/-/32640、2020年5月1日閲覧)
*3 「脱「対面・紙・ハンコ」へ首相指示 コロナ契機にデジタル化」 、日本経済新聞(電子版)、2020年4月27日

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