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「性別」と「性の違い」~ RAINBOW (*1) ~What Color Do You See?(畠山)

いつ:
2020年1月15日 @ 09:00
2020-01-15T09:00:00+09:00
2020-01-15T09:15:00+09:00
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アンケート調査を行い、結果を分析する際、全体の値とともに、性別、年代別、居住地別などさまざまな属性分析を行うのが常です。
最近では、性別は、LGBTの配慮から、選択肢に「男性」「女性」を選べない人のために、「その他」を加えるところもあります。しかし、本来、「その他」にもさまざまな属性があり、一括りに扱うと、各属性の意見を正確には汲み取れません。
属性を聞くor尋ねるor問うことは、個人の分類というより、その属性の人はどう考えるかを把握するためのものですが、特に、性別は、デリケートな問題も含み、調査を行う機関は、どこまで配慮し、踏み込むべきか、模索している段階といえます。

一方で、「性別」に分析した場合、「男性」と「女性」には、明らかな傾向差がみられることが多く、意識や行動面などで異なる特性を示します。我々調査に携わる人間が、当たり前のように「性別」に分析してきたことを省みる必要はありますが、従来の「男性」と「女性」の特性を炙り出すことにも意義はあるはずで、全数分析だけでは見えてこない課題も浮き彫りになります。

アンケート調査は、主に多数派の意識を明るみにするため、数値の多い(高い)項目を重視しがちです。少数派の意見にも目を配る必要はあるものの、全てを扱うことは困難なため、可能なものには対応しながら、さらに少数派を深掘りするには、対象を絞った上で、調査手法、分析手法を、別途検討する必要があります。
いずれにしても、これまでの視点だけでは、十分でないことは間違いありません。多様性を受け入れ、インクルーシブ*2な考え方が求められる社会で、配慮を示すだけでなく、調査の手法、結果の分析まで含めて、どのような調査の形がベターなのか、より多様な意見を把握する方策の検討が求められています。

以下は余談です。
LGBTの視点が求められる時代。「男性」「女性」だけでも、完全に理解し合うことは難しいと感じるものですが、昔、ホストをしていた後輩の言葉に、全ての答えがあるようで、目から鱗が落ちる思いでした。
「男も女も、お互い尊敬し合っていれば、それでいいんじゃないですか」
違うからこそ、尊敬できることがあるということ。男性、女性、さまざまな人たち、理解し合えないことはあっても、お互い違うからこそ、尊敬し合うことが大事ということでしょう。
違いをタブー視することなく、多様性を尊重し、異なる立場の人がともに学び合い、高め合う社会が、目指すところである気がします。

情報戦略室 畠山 尚久
http://urc.or.jp/event/column-20200115


*1: Rainbow Flag: LGBTの尊厳を守る社会運動を象徴する旗。使われる多彩な色はLGBTコミュニティの多様性を表す


*2: インクルーシブ理念~ Inclusive:ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)から来る言葉で、あらゆる人が孤立したり、排除されたりしないよう援護し、社会の構成員として包み、支え合う」という社会政策理念。「排除的、排他的」を表す「エクスクルーシブ~exclusive」の対義語

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