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シニア・カップルへの質問の答え

いつ:
2019年8月23日 @ 09:00
2019-08-23T09:00:00+09:00
2019-08-23T09:15:00+09:00
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※写真はイメージです。

先日、シニア世代のご夫婦と話す機会がありました。日本各地から講演や講義をするために招聘されるような仕事を今も続けている80代の夫が、数か月前に仕事仲間と移動中に突然倒れ、怖い思いをしたそうです。その後の処置が良かったためすっかり回復したが、いつどうなるか分からない歳ですからねぇとおっしゃるので、失礼とは存じながらも、ついつい「“終活”とか意識されることはありますか?」と尋ねてしまいました。

人生の終わりを意識し始め、まずアクションを起こしたのは、「墓じまい(お墓の処分)」と「家の処分」だったそうです。お墓に関して、あとに残す人たちに負担をかけたくないという想いや、「ゼロ葬」というシンプルな葬法の選択肢についても教えていただき大変勉強になりました。住宅街の一戸建ての家を処分し、湾岸エリアのマンションに引っ越した現在の、ご夫婦の居住形式に対するお考えは大変興味深いものでした。

ごみ出し、ごみ置き場の当番掃除、屋内の階段の上り下りなど、一戸建ての時に身体的負担となっていたことは、マンションの管理人やエレベーターのおかげで解消されたとのこと。想定外であったのは、周りに干渉されず景色も良いと思われた最上階角部屋で感じる「箱に住んでいるような感覚」と、以前は得られていた近所の人たちからの「ほどよい刺激」の少なさでした。一戸建ての時は、早朝にバイク音が聞こえれば「近所の〇〇さんは今朝は早いね」と寝起きに思い、炊事場の窓から通りを歩く男女の人影が見えれば「〇〇さんの長男は彼女でもできたのかな」と思うなど、近所の生活の気配を感じることができていました。時にはごみの出し方について近所の人と小競り合いになることもあったそうですが、そんな衝突すら夫婦の会話の良いネタになっていたそうです。

高齢者の孤独感や疎外感を軽減するためや、認知症を予防するために、様々な催しや交流の場が設けられていますが、そういう場に出掛けることに抵抗がある人もいるでしょう。わざわざ出かけなくても得られる「ほどよい感情の起伏」が、シニア・カップルのマンション生活に足りないもののひとつであることが分かりました。

情報戦略室 山田美里
http://urc.or.jp/event/column-20190823
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