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福岡市における高齢者の居住動向等に関する調査研究

趣旨目的

高齢者あるいは 2007 年以降の「団塊の世代」大量退職者を対象に居住動向に関する意識調査等を行い,その居住動向の傾向をつかみ,将来の高齢化予測により,今後の日常生活圏域のあり方等について探るとともに, 福岡市が高齢化施策のモデル都市として東アジア諸国・地域へ貢献することを目指すもの。

内容

・調査研究の方法

  東京都在住の福岡県人会および福岡市在住の「団塊の世代を含めた高齢者」を対象とした居住意向に関する意識調査を行い,また,合わせて福岡市の転出入・市内転居者を対象に転居理由や転居前後の住所・世帯構成等について意識調査を実施する。

得られたデータから福岡市における高齢者の将来居住動向を探るとともに,昨年度実施した GIS による町丁目ごとの分析結果を踏まえ,今後の地域別高齢化予測を基に,地域ごとの日常生活圏域のあるべき高齢者福祉施策の提案を行う。

・調査研究の結果 

東京圏在住福岡県人会会員への調査では、2割以上の人が福岡に戻りたいと考えていること、福岡市の高齢者の転出・転入状況をみると、転入者のほうが転出者よりも多く、概ね毎年 400人ぐらいの高齢者が新しく福岡市民になっていること、福岡市内間での転居者については、隣接区への移動傾向は強いが、東区、南区、西区の3区は、転出者よりも転入者が多いことがわかった。また、7割近くの人が老後もずっと今の場所に住み続けたいと考えており、永住の地の条件としては、生活の便利なところ、自然環境が良いところ、の2つの理由が全体の8割を占めていること、転入者の転入理由としては、買い物や交通の便利さ、教育施設、文化的な環境を求めて、が2割以上であること、などの特徴があることがわかった。
また、福岡市のまちの構造的な特徴を、町丁目ごとにGIS(地理情報システム)を用いて分析したところ、老人ホームなどの高齢者福祉施設が市内に結構バランスよく配置されていること、都心部の天神から公共交通機関を利用して、福岡市内全域が概ね60分以内で行けること、など福岡市は高齢者にとっても生活が便利で住みやすいまちであることが導き出されたが、今後は、特に世代間交流など地域住民同士が相互扶助しながら、仲良く暮らせる環境づくりの更なる推進が重要であることが認識された。

研究期間

平成19年4月~平成20年1月

担当

梶返 恭彦  研究主査  ※研究責任者

川井 久史      研究主査

研究報告書

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